【JNF】No.778 美肌研究すすむマリンコラーゲン 注目素材マリンコラーゲンの最新研究

コラーゲンといえば美肌の味方!
近年、さらに注目を集めているのが「マリンコラーゲン」です。海洋生物由来のこのコラーゲン、サプリメントとしても人気急上昇中なんです。

でも、マリンコラーゲンって、他のコラーゲンと何が違うの?

実は、マリンコラーゲンは、肌の弾力やハリを保つのに欠かせない「Ⅲ型コラーゲン」を豊富に含んでいるんです。さらに、吸収率が優れているのも魅力ポイント!まるでコラーゲン美容液を直接肌に塗っているようなイメージですね。

シワやくすみ、たるみなど、年齢の悩みを抱える方にとって、マリンコラーゲンサプリメントはまさに救世主と言えるでしょう。

今回ご紹介するのは、学術誌「Marine Drugs」に掲載された、カナダトロント大学の研究レビュー論文です。研究者たちは、マリンコラーゲンの抗老化や美肌効果に関する研究を徹底的に分析。その結果、マリンコラーゲンがシワやくすみの改善、肌の弾力向上、さらには関節痛の緩和にも効果的であることが示唆されました。

高齢化社会を生きる私たちにとって、これは朗報ですよね!

エビデンスに基づいたマリンコラーゲンサプリメントは、アンチエイジングや美肌ケアに最適なパートナーと言えるでしょう。

<和文論文>

解き明かされる海洋性コラーゲンの効果:肌の老化を抑制

研究内容

老化は体内のコラーゲン劣化に深く関係しており、筋肉、関節、骨、皮膚の構造や強度に影響を与えている。皮膚が徐々に老化していくことは、紫外線の刺激、食生活、喫煙、化粧品、サプリメントなどの外的要因によって引き起こされる自然のプロセスといえる。
コラーゲンを含有するサプリメントは、皮膚に活力と若さを取り戻し、老化と戦うことに役立つ療法として働きうる。特に、プロリンやグリシンなどの必須アミノ酸が豊富に含まれる魚由来のコラーゲンによるサプリメントでは、老化の進行を緩やかにする安全性と有効性による人気が高まっている。

マリンコラーゲンの抗老化用途に関する先行研究の知見を要約するため、1991年から2024年までに発表された査読済み論文を文献データベース”PubMed”、”Cochrane Library”、”Web of Science“、”Embase“を用いて抽出し、レビューを実施した。
in vitroおよびin vivoの試験も含めた先行研究のレビューでは、マリンコラーゲンの抗老化効果、酸化ストレス、光損傷、しわ発現の抑制などで、肌の老化に抗う役割が明らかになった。

マリンペプチドのさまざまな生理活性は、フリーラジカルの除去、細胞死の阻害、各器官の再生周期、高齢化した身体保守など多岐にわたる機能を有し、抗老化特性を発揮する。
さらに、ヒアルロン酸を局所的に用いることで、コラーゲン産生と肌の水分量の増加の作用機序を介して、コラーゲンサプリメントによる抗老化作用が増強されていると考えられる。

マリンコラーゲンの応用は体組織工学の統合化をもたらし皮膚の治癒や骨再生することは、エビデンスが確立しており有用性が注目されている。
しかしながら、その応用範囲にある限界にも考慮が必要だ。本論文でのレビューはマリンコラーゲンに関わる考察を掘り下げ、抗老化分野におけるマリンコラーゲンの可能性と課題を包括的に理解することに役立つであろう。

 キーワード: アンチエイジング(抗老化)、抗酸化物質、バイオペプチド、骨再生、細胞外マトリックス (ECM)、魚由来コラーゲン、マリンコラーゲン、予防、肌

あとがき

コラーゲンには肌の若々しさを保つ抗老化効果や美肌効果があり、様々な形で加工できる幅広い素材です。私たちは日常的にコラーゲンを体内外で取り入れています。

前回は、マリンコラーゲンの世界規模での市場拡大が予測されていることを述べました。今回は、その機能性の一つ、美肌や抗老化効果に関する研究報告を取り上げます。前回は市場の期待感を伝えましたが、今回は科学的な知見の蓄積を紹介します。

マリンコラーゲンは世界的に注目される素材で、市場が急速に拡大しています。研究では、肌の若々しさ維持効果が明らかになってきています。高齢化社会において、抗老化や美肌は消費者にとって魅力的な機能です。今後もマリンコラーゲンの研究が期待されています。

今回の記事では、このようなマリンコラーゲンの特徴と機能性に関する理解を深めていただければと思います。

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<英語論文>

Unlocking the Therapeutic Potential of Marine Collagen: A Scientific Exploration for Delaying Skin Aging

PMID: 38667776

PMCID: PMC11050892

DOI: 10.3390/md22040159

出典:Review Mar Drugs. 2024 Mar 30;22(4):159. 


概要はこちら
海洋性コラーゲンの治療の可能性を解き放つ:肌の老化を遅らせる

ための科学的探求 – PMC (nih.gov)https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC11050892/